藤五郎梅とは?|新潟で親しまれる在来品種

藤五郎梅の特徴と旬

「藤五郎梅(とうごろううめ)」は、新潟県の在来種として古くから親しまれてきた梅の品種です。

大粒で果肉が厚くいため、梅干しや梅酒に最適とされています。

6月上旬〜7月初旬に旬を迎え、収穫時には美しい淡い黄緑色から、干すとほんのり赤みが差す姿が特徴です。

梅干しに向いている理由とは?

藤五郎梅は果肉がやわらかく、繊維も細かいため、梅干しにした際のなめらかさが際立ちます。
塩とのなじみが良く、漬けてから日が経つほどに味に深みが出るのも魅力のひとつです。


目次

梅干し作りの基本ステップ

梅の下ごしらえ(洗浄・ヘタ取り)

収穫した梅は、傷がないかを確認しながらやさしく水洗いします。

水で表面の汚れを優しく洗ったあと、丁寧にヘタを取り除き、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を拭き取ります。
ここで水分が残っているとカビの原因になるため、慎重に行いましょう。

塩漬けの方法と失敗しないコツ

梅の重さに対して15〜20%程度の自然塩を用意します。

清潔な容器に梅と塩を交互に重ね、落とし蓋と重石をのせて冷暗所で保存します。

梅酢(梅から出てくる水分)が全体にまわるまで1週間ほど。
途中で容器を揺すって塩が全体に行き渡るようにしましょう。

色付けはどうする?赤紫蘇の使い方

梅酢が上がったら、次に赤紫蘇を加えます。

赤紫蘇は塩でもんでアクを抜いたあと、梅酢で一度洗い流すと発色が良くなります。

赤紫蘇を加えることで、鮮やかな紅色の梅干しに仕上がります。
自然な色味にこだわりたい方には、藤五郎梅と赤紫蘇の相性は抜群です。


梅を干すタイミングと方法

三日三晩の土用干しって?

梅雨が明け、晴れが続く「土用」の時期が干しのタイミングです。

3日間、日中は天日で干し、夜は夜露にあてることで皮がしっとりと柔らかくなります(通称「三日三晩干し」)。

風通しの良い場所で、ざるやネットを使って干します。

天気と日照の判断基準

梅干しを干すには「最低3日間の晴れ予報」が理想です。

梅がべたつかず、からりと仕上がるには湿気の少ない日中が最適。
天気予報とにらめっこしながら、風のある穏やかな日を選びましょう。

風通しをよくする工夫とは

梅は重ならないように並べ、適度に転がして全体を乾かします。

ざるの下にも台などで高さを出すと風通しが良くなり、ムラなく干し上がります。
干しすぎると皮が硬くなるため、3日目には様子を見て、仕上がりを調整しましょう。


藤五郎梅の梅干しができるまで|写真とともに

実際の仕込み風景や干している様子を写真で記録しておくと、毎年の比較ができて便利です。

とくに藤五郎梅は色づきの変化が美しく、干していく過程で表情が変わる楽しみもあります。

紙袋やガラス瓶に詰めたあとも自然発色が続くのが特長です。


よくある質問(FAQ)

色がうまくつかないときは?

赤紫蘇のアク抜きが不十分だと、発色が鈍くなる場合があります。

梅酢で一度洗い流すことで発色を促進できます。
また、梅酢が少ないと色がまわりにくいため、軽く押し込むようにして赤紫蘇を浸しましょう。

保存期間と食べごろ

塩分15%以上の梅干しであれば、常温でも1年以上保存可能です。

味がなじむまで1〜2ヶ月ほど置くと、酸味が落ち着いてまろやかになります。
1年経つとさらに深い味わいに。

カビが出てしまったら?

白カビであれば取り除いて、焼酎や梅酢で表面を拭いてから再度保存可能です。

青カビや赤カビの場合は安全のため廃棄をおすすめします。
カビの原因は水分残り・塩分不足・密閉不足が多いため、仕込み時点の衛生管理が大切です。


藤五郎梅の梅干しをもっと楽しむために

ごはん以外にも|アレンジレシピ例

・梅干しとオリーブオイルの冷奴
・梅干しと大葉のペースト(パスタにも)
・炭酸水+蜂蜜+梅干し=夏の自家製ジュース

藤五郎梅のまろやかさは、塩味だけでなく「香り」も引き立ててくれます。日常のひとさじに、自由な発想で取り入れてみてください。

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