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僕たちは、もうすでに持っている

2025 7/16

先日から、気楽にやっている家族の交換日記。
その中に、笑顔の奥に隠れていた妻の本当の言葉が書かれていた。

「集客がなかなかうまくいかなくて、ママは落ち込んでいます」

今日はどんなことが書いてあるのかな…と気軽に見た僕はちょっとドキッとしてしまったけど、その下には、そんな母の苦労はまるでおかまいなしにこんな息子の言葉。

「今日、おれはいつものように20分休みにともだちとバスケをしました。俺のチームは7てんで…。」

この対照的な二人の書きっぷりに、なんだかつい笑ってしまった。

実はネガティブで繊細な母と、自己肯定感の塊のような息子。
そして、それを少し離れたところから見ている僕。
お互い、バラバラなようでいて、たぶんどこかで支え合っているのだと思う。


そんな妻が、ふと呟いた。

「あぁ、お刺身食べたい…」

僕に聞こえるか聞こえないかくらいの、弱々しい声。
それに「買ってこようか?」と返すと、
待ってました!と言わんばかりに、食い気味の声で

「うん!あとビールも!」

と返ってきたから、またおかしくて笑ってしまった。

でも、こんなふうに“食べたい”と言えて、“買ってくる”と言えるようになったのは、僕たちにとっては、ようやく手に入れた“ささやかな自由”だ。


結婚するために同棲を始めた頃、経験もないまま、たったふたりで農業の世界に飛び込み、ゼロどころか、マイナスから始まった暮らしがある。

僕は運送会社でドライバーのバイトをし、妻は農協の梨選果場で事務員をしながら、なんとか食いつないでいた。

その間も、お互いバイトが始まる早朝や、バイトが終わった夕方からせっせと農作業をしていた。

それでも果物農家の収入は秋から冬だけ。
つまり、それ以外の季節はバイトで生きるしかなかった。

電気代の基本料を下げるために、アンペア数を一番低くして、ドライヤーを使うだけでブレーカーが落ちた寒い冬。
買い物は週に一度だけ。予算は2,500円以内。
つまりは、1ヶ月の食費はふたりで10,000円だった。
スマホの電卓を片手に、ビクビクしながら買い物をする日々。

あの頃、僕たちの夢はただ一つだった。

「毎日ビールが飲めるようになること」

それだけ。

だから今、食べたいときに刺身を買って、“ついでに”ビールも買えるというのは、僕たちにとって、奇跡のようなことなんだと思う。


どんなに落ち込もうが、
どんなに悔しかろうが、
どんなに悲しかろうが、
もう僕たちは、あの頃よりずっと自由で、ずっと幸せだ。

妻は大好きな料理教室をしていて、
僕は大好きな農業をしていて、
何より、あの頃はいなかった息子が増えた。

夕方には、大好きな家族と一緒にごはんを食べて、
夢だった自分たちの家に住み、
夜にはアニメを見ながら、ビールを飲む。

何より、ブレーカーを気にせずドライヤーも、なんなら電気湯沸かし器も同時に使えるなんて、楽園でしかない。

何かが足りないような気がして、もっともっとと焦る日もあるけれど。

僕たちは、もうすでに持っている。

幸せって、きっと、そういうことだと思う。
それに“気づく”ことが幸せの始まりなのかもしれない。


毎日が、完璧じゃなくてもいい。
ごはんづくりに疲れた日も、やさしさの種はきっと台所にあります。

waktak cooking classでは、そんな「静かな気づき」をもう一度見つける時間をお届けしています。

✔ 無理せず、整えていく料理の時間
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まずは、小さな台所の時間を、わたしたちとご一緒しませんか?

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妻の笑顔が見たくて、柄にもなく、宣伝なんてしちゃいました。
ごめんなさい。

白菜キャラ

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ひかり
waktak cooking class 講師
中国・延吉で育ち、季節の野菜と韓国の家庭料理に囲まれて育ちました。
「誰かを思って作るごはん」を大切に、日々のレッスンや発信を続けています。
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