電車に揺られて思う、私の帰りたい場所。

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はじめての一人旅、深夜バスで東京へ

今日は、東京でのレッスン日です。
でもいつもの東京とは、少しだけ違う。

普段は家族と車で向かうところを、今朝は、私ひとりで深夜バスに乗って新宿へやってきました。

というのも、今日は息子の運動会。

本当なら一緒に見に行きたかったけれど、レッスンの予定が決まっていたので、夫にお願いして、私は教室のために東京へ。

運動会という大切な日を託すのは少し寂しかったけれど、家族みんなが「行っておいで」と背中を押してくれました。


新宿駅から笹塚、明大前、
そして高井戸へ

朝5時半、新宿駅に到着。

空はうっすら明るく、通勤する人たちの数も少ない。

私は新潟の食材をたっぷり詰め込んだ大きなスーツケースを引いて、慣れない人混みの中を歩く。

笹塚で乗り換え、明大前でまた乗り換え、
そしてようやく、高井戸駅に到着。

夫からは「高井戸の駅にタリーズがあるからそこで休憩したら」とLINEが来たけど、大きい荷物を引きながら歩くのはちょっと一苦労。

そのまま会場へ向かうことにしました。


東京は、懐かしい

東京に来るのは、何度目になるだろう。

仕事で来ていても、いつもは夫が車で連れてきてくれるので、家と会場の往復だけ。

でも今日はひとりだから、いつもより少しだけ景色が違って見える。

早朝の電車は若い人が意外に多い。

どこかみんな、キラキラして見える。
好きなことをして、日々を生きているように見えて。

息子にもこんなふうに、自分だけの「好き」を見つけて、自分らしくいられる世界を持ってほしいなと思い、ついつい夫にそんなことをLINEで送ってしまう。


それでも、やっぱり家に帰りたくなる

不思議なものです。
外の世界を見て刺激をもらって、よい気分になっても、やっぱり「早く帰りたい」と思ってしまう。

家が恋しいのは、そこに「私の好き」が詰まっているから。


私の「好き」は、台所にある

家に帰るとまずキッチンに行くのが、私の癖。

それは職業だからというだけではなくて、
台所という空間に、私の「こだわり」や「整えたい気持ち」が詰まっているから。

包丁の切れ味や、鍋の重さ、調味料の並び。
それら全部が私にとっての“感覚の定位置”みたいなもの。

誰に見せるわけでもないけれど、
誰かに褒めてもらうわけでもないけれど、
自分の“好き”に囲まれて過ごすことって、何より心地いいんです。


家族と台所、
それが私の「帰りたい理由」

夫が食器を片づけてくれる音。

「ママ今日のご飯なに?」と聞く息子の声。

そういう何気ない日常こそ、私が守りたい時間であり、支えでもあります。

「またすぐに家に帰りたくなる」理由は、
その小さな日常の中にあるのだと思います。


料理は、私の“帰る場所”でもある

6月のレッスンでは、冷麺やチヂミ、オイキムチ、チヂミの作り方をお伝えするのですが、
本当に伝えたいのは「誰かを思って料理をする」ということ。

レシピ通りに作ることよりも、その一皿を誰に食べてもらいたいか、どんな気持ちで火を入れるか――

それが食卓の味になって、記憶になって、家庭の温度になると思っています。


6月の夏膳レッスン、お届けします

来月のwaktak cooking classでは、
そんな“暮らしの中にある料理”をテーマにしたレッスンを開催しています。

冷たいスープが涼を運ぶ「平壌冷麺」、
野菜たっぷりで香ばしく焼く「チヂミ」、
旬のきゅうりで作る「オイキムチ」。

どれも、忙しい毎日の中で「ちょっと整える」ためのごはんです。

「ちゃんと食べたな」「大切にしたな」って、自分の体に伝えられるような。
そんな一膳を、一緒につくってみませんか。


📌 レッスンの詳細・ご予約はこちら


帰りたくなる場所があるから、
今日もレッスンを届けられる

東京で、ひとりで移動する朝。
私は家族のことを思い、台所のことを思い、
そして「帰りたいな」と思っています。

でもその気持ちがあるから、きっと私は今日も大切にレッスンを届けられる。

誰かの帰りたい場所に、今日の料理が届きますように。

白菜キャラ

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この記事を書いた人

ひかりのアバター ひかり waktak cooking class講師

ひかり
韓国家庭料理教室「waktak cooking class」主宰。
中国東北部・朝鮮族の家庭で育ち、祖母や母から“家庭の味”の奥深さを学びました。

いまは新潟で、小さな台所から料理の記憶を伝えています。
香りや湯気とともに、記憶に残る家庭を、もう一度つくるように。

レッスンのことや日々の気づきは、InstagramやLINEでもお届けしています。

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