ひと口の冷麺に、あの夏がよみがえる

こどもの頃、
家族で食べた外食の記憶。

今でもふと蘇ること、
ありませんか?

目次

冷麺は「外食のごちそう」だった

私の故郷・延吉には、いつも人でにぎわう冷麺屋さんがありました。
2階建てで、日本の小学校くらいの広さがあったそのお店には、季節に関係なく地元の人が集まり、暑い日も雪の降る日も、行列ができていました。

ステンレスの器に盛られた、黒くて細く、もちもちとした長い麺。
スライスされた大根に、柔らかな牛肉、ゆで卵。
そして、シャーベット状の冷たい出汁がたっぷりとかかっている――。

お金に余裕がない時代でしたが、せいぜいトッピング(鶏の肉団子)を一つ加えるくらいで、十分に贅沢で、うれしい日でした。
我が家は基本的に外食をしない家庭だったので、「冷麺屋さんに行く」というのは「外食に行く」とイコールで、特別な喜びであり、家では再現できない憧れの味でもありました。

あれから年月が経ち、私は料理研究家という道を選びました。
そして今、もしあの頃の味を、自分の手でしかも家庭で再現できるなら、それはきっと幸せなこと。
この初夏のレッスンでは、そんな想いをこめて、「平壌冷麺」をみなさんと一緒に作ります。

平壌冷麺は、素朴で繊細な料理です

韓国にはたくさんの華やかな冷麺がありますが、平壌冷麺はその中でも、とても静かな存在です。
見た目はシンプル。でも、だからこそ出汁の旨味、麺の質感、大根の爽やかさが際立ちます。

このレッスンでは、冷麺の基本の味わいをしっかりと身につけて、
「ここから自分の冷麺が作れる」感覚を持って帰っていただけるよう、丁寧にお伝えします。

チヂミは、母の知恵がつまった日常の味

チヂミといえば、私はどうしても「家庭の風景」を思い出します。
母は、冷蔵庫の中の残り野菜を片付けるように、よくチヂミを焼いていました。
季節の野菜を粉にまぶして焼く、そんなシンプルな日常の料理。

その時々で、卵を入れたり、入れなかったり。
カリッと仕上げたり、ふんわり焼いたり。
形にとらわれず、自由で、おいしい。
チヂミは、レシピではなく「気持ち」で焼くものかもしれません。

日本に来て、外でチヂミを食べるという文化を知って驚きました。
私にとっては、お金を払って食べるようなものではなく、当たり前すぎて記憶にすら残っていないほど、暮らしに根ざした料理だったからです。

このレッスンでは、そんな「家庭のチヂミ」を一緒に作ります。
素朴だけれど、香ばしくて、何度でも食べたくなる。
我が家で受け継がれてきた、日常の味をお楽しみください。

冷麺の素朴でさっぱりとした雰囲気に、ごま油をたっぷりとまとったチヂミはとても相性がいいと思っています。

オイキムチは、きゅうりがおいしい季節に

私が子どものころ、まだ冷蔵庫がなかった時代。
井戸の水や壺の中で冷やして食べたきゅうりは、今よりも青々しく、歯ごたえがありました。

そんな季節には、自然と食卓に「オイキムチ」が並んでいました。
たくさん採れたきゅうりを浅漬けにして、ヤンニョムを詰める。
「作ろう」と決めていたわけではなく、自然とそうなっていた――。
食材に寄り添う、暮らしの流れの中から生まれた味でした。

このレッスンでは、そんなオイキムチもお届けします。
旬のきゅうりをおいしくいただく、ささやかな知恵を感じていただけたら嬉しいです。

オイキムチを漬けた後に出てくる汁もご馳走です。
その汁を茹でた麺にかけるだけで、立派な韓国の家庭料理に。
両親は、今でもそんなふうにして、食材を余すところなく食べています。

レッスン概要

6月のレッスン開催日

開催日についてはカレンダーの通りです。
時間はいずれの日程も10:30〜14:00です。

メニュー

平壌冷麺

シャリッと凍った出汁に、黒くて長いもっちり麺。素朴なのに、忘れられない味。外で食べる楽しみが、ひと皿に詰まっています。

家庭風チヂミ

冷蔵庫の残り野菜で作る、母の台所の定番おやつであり、ごはんのおかず。カリッ、ふんわり──気取らず、美味しく、あたたかい家庭の味です。

我が家のオイキムチ

夏のきゅうりを浅漬けにして、ピリ辛のヤンニョムを詰めた、我が家の定番副菜。食卓に並ぶと、自然と笑顔がこぼれる一品。

レッスン形式

最大7名までの少人数制
実習あり・講師のデモあり・試食あり

実演いただくメニューの他、こちらでご用意するパンチャン(副菜)もお召し上がりいただきます。
余った分は、自己責任にてお持ち帰りいただけますので、必要な方は保存容器や保冷剤・保冷バックをお持ちください。

開催地

新潟市江南区(自宅キッチンアトリエ)
※お申し込み後に詳細をお送りします

参加費

1回 8,800円(税込)
→ 冊子にまとめたレシピ付き・食事・料理の一部はお持ち帰り可

お支払いは当日レッスンが終わってから。
お支払い方法は、現金のほか、カード決済、QRコード決済、電子決済等各種取り扱っております。

持ち物

エプロン・筆記用具・ハンドタオル
必要な方は、ジップロックや保冷バック・保冷剤等をお持ちください。

遠方の方は、オンラインで

waktak cooking classでは、なかなかアトリエに来られない方のために、オンラインレッスンもご用意しております。

  • 月々3,300円のサブスク形式
  • 鍵付きInstagramのライブ配信
  • 毎月最終土曜日10:30〜60分のレッスン
  • 毎月レシピ冊子と調味料が届く
  • ライブは保存するので、見逃しても安心
  • 過去のレッスンもいつでも見れる
  • メンバーだけの特典もあり


 ▼最新の空き状況はLINEから


味の記憶を、わたしたちの手で

食べものには、記憶が宿っています。
ひんやりとした冷麺のスープをひと口飲んだとき、
母が焼いてくれたチヂミの香ばしさを思い出したとき、
夏のきゅうりの香りに胸がぎゅっとなるとき――

それらはすべて「私たちの物語」であり、受け継がれてきたものです。

このレッスンでお届けしたいのは、レシピ以上に、そんな記憶の重なりや、誰かのために料理をすることのやさしさです。

あなたの食卓に、ひと夏の物語を添えられたらうれしいです。

受講者の声(これまでのレッスンより)

40代・会社員

食べた瞬間、韓国旅行で食べたあの味がよみがえりました!

30代・主婦

ひかり先生の話を聞いていると、料理って“気持ち”だなと改めて思います。

50代・フリーランス

レッスン後も何度も家でつくっています!家族も大ファンに。

持ち物は何が必要ですか?

エプロン、手拭きタオルのみで大丈夫です。ご希望の方には自己責任のもと、余った料理や食材をお持ち帰りいただけます。ご希望の方は、ジップロックや保冷バックなどをお持ちください。(大体皆様お持ちいただいております)

料理初心者ですが大丈夫ですか?

主にデモンストレーションがメインの料理教室となります。また、少人数制の料理教室なので、おひとりおひとりに丁寧にその日の料理をお伝えいたします。

子連れでも大丈夫ですか?

お子様連れでも問題ありません。年齢によってはお食事代をいただく場合がございますので、こちらをご覧ください。

そのほか、何か質問やお困りごとがございましたら、waktak cooking class公式LINEより、お気軽にお問い合わせください。

waktak cooking class6月『夏膳』のお申込み

下記のお申込みフォームに必要事項をご記入の上、送信ボタンを押してください。
登録していただいたメールアドレスにお申込み完了メールが届きます。
もし届かない場合は、LINEにてご連絡ください。

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この記事を書いた人

ひかりのアバター ひかり waktak cooking class講師

ひかり
韓国家庭料理教室「waktak cooking class」主宰。
中国東北部・朝鮮族の家庭で育ち、祖母や母から“家庭の味”の奥深さを学びました。

いまは新潟で、小さな台所から料理の記憶を伝えています。
香りや湯気とともに、記憶に残る家庭を、もう一度つくるように。

レッスンのことや日々の気づきは、InstagramやLINEでもお届けしています。

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