夏の台所に欠かせない、涼やかな味わいのキムチたち。中でも「オイキムチ」「水キムチ」「カクテキ」は、家庭で仕込める夏の三大キムチとして人気があります。
それぞれどんな特徴があって、どんなふうに使い分けられているのか。この記事では、韓国家庭の知恵とともに、3種のキムチの違いをやさしく解説します。
オイキムチとは?

オイキムチは、韓国の夏に欠かせない「きゅうりのキムチ」。 きゅうりを縦に切り開き、中に香味野菜(ニラ、にんにく、しょうが)や唐辛子、ヤンニョムなどの調味料を詰めて漬け込む、発酵を活かした浅漬けキムチです。
辛味はあるものの、冷たくてさっぱりとした味わいが特徴。暑い季節にも食べやすく、我が家では冷蔵庫に常備するというよりも、即席でその都度漬けて、浅漬けの状態で食べることが多い一品です。
▶︎ オイキムチの作り方や香りにまつわる記憶はこちらの記事で紹介しています:

水キムチとの違い(味・作り方・季節感)

水キムチは、唐辛子をほとんど使わない、汁気のある透明なキムチです。
大根やきゅうりなどの野菜を塩漬けし、にんにく・しょうが・梨やりんごなどの果物と一緒に、米のとぎ汁ベースの甘みある水で漬け込みます。
発酵が進むと乳酸の酸味が加わり、まるで冷製スープのように飲むこともできるのが特徴。
- 辛さ: ほぼなし(お子さまや辛いのが苦手な方に)
- 仕込み方: 水分が多く、汁を作って注ぐ
- 季節感: 発酵が進みやすい夏にぴったり
水キムチは「食べるキムチ」よりも「飲むキムチ」として、体を整える役割が強い一品です。
▶︎我が家のドンチミについては、こちらの記事で詳しく書いています。

カクテキとの違い(食感・保存性・使い方)

カクテキは、大根を角切りにして漬けるコリコリ食感が魅力のキムチ。
唐辛子やアミの塩辛、にんにくなどを使って本格的に漬け込むため、発酵が進むとより深い味わいになります。
- 辛さ: やや強め(しっかり味)
- 保存性: 長期保存向き(冷蔵で数週間〜1ヶ月)
- 使い方: ごはんのお供、スープの具材、チャーハンにも
カクテキの汁は参鶏湯やソルロンタンなどのスープに加えると、コクと酸味をプラスしてくれます。 夏バテ気味のときには、オイキムチよりもしっかり味のカクテキが食欲を助けてくれることも。
夏のキムチ3選、どれが合う?(家庭での使い分け)
種類 | 味の特徴 | 使い方 | おすすめシーン |
---|---|---|---|
オイキムチ | さっぱり・軽やか | そのまま、副菜に | 暑い日の昼食、お弁当の副菜 |
水キムチ | 酸味がありやさしい | スープのように、食事と一緒に飲む | 胃が疲れている日、発酵食をとりたいとき |
カクテキ | しっかり辛くコリコリ | 白ごはん、参鶏湯、炒め物にも | 食欲がない日、しっかり味を求めるとき |
どのキムチも「体を冷やしすぎず、夏を乗り切るための知恵」が詰まっています。
気温や体調、家族の好みにあわせて選んでみてくださいね。
▶︎ waktak cooking classでは、この3つのキムチを含めた、季節のキムチの仕込み方や、やさしい韓国料理の知恵を毎月のレッスンでお伝えしています。
オンラインレッスンは、過去のレシピやレッスン動画も全て見放題で、毎月厳選した調味料とレシピ冊子がお手元に届きます。
興味のある方は、オンラインレッスンの詳細ページをご覧ください。
