「ひかり母さんと育てるキムチ」キャラバン in 東京

東京開催が決まりました。
正直に言うと、今でも少し不思議な気持ちです。
栃木から始まり、新潟へ。
そして今回、東京でもこのキムチづくりをお伝えできることになりました。
遠くの場所であっても、同じように台所に立ちたいと思ってくださる方がいることに、胸の奥がじんわりと温かくなります。
私がキムチを漬け始めたのは、息子が生まれたことがきっかけでした。
それまでも、キムチは暮らしの中にありました。
母が漬けるキムチを、当たり前のように食べて育ち、その香りや手つき、台所の空気を、いつのまにか身体が覚えていたのだと思います。
けれど、「受け継ぐ」ということを意識したことは、あまりありませんでした。
息子が生まれてから、ふと、そんな記憶が立ち上がってきました。
この手つきは、誰のものだろう。
この味は、どこから来たのだろう。
そして思ったのです。
「キムチを漬けることを、次の世代へ手渡したい」
息子にも、私自身のルーツやアイデンティティを、言葉ではなく、暮らしの中で見せていきたい。
それから私は、あらためて台所に立つようになりました。
毎年、白菜を前にし、
塩を振り、
時間を待ち、
ヤンニョムを混ぜ、
一枚一枚、手で塗っていく。
特別なことではありません。
けれど、その積み重ねが、いつのまにか、わが家の“シグネチャー”と呼ばれるようになっていました。

息子も少しずつ成長し、今では「これ、すっぱいね」「これ、好き」と自分の言葉でキムチを味わうようになりました。
同じように、「ひかり母さんが育てたキムチ」は、ワークショップやイベントを通して、少しずつ、いろいろなご家庭の台所へと旅立っていきました。
そのたびに思います。
キムチは、味を教えるものではなく、時間や記憶を手渡していくものなのだと。
この作り方、
この時間、
この想いを、もっと多くの方と分かち合いたくて。
今回、東京でのワークショップ開催を決めました。
キムチを漬けることは、ただの仕込みではありません。
それは、母から子へ、そしてまた次の世代へと、暮らしの中で静かにつながっていく時間。
東京でも、同じ白菜を前にしながら、それぞれの手でキムチを仕込み、それぞれの暮らしへ持ち帰っていただく。
そんな時間を、ご一緒できたら嬉しいです。
詳細は、特設ページにてご案内しています。
ご縁がありましたら、
ぜひ、覗いてみてください。









