waktakの日々– category –
新潟発・韓国家庭料理教室「waktak」の日常を綴るブログ。
季節の食卓、母から受け継いだ味、レッスンの裏側、小さな気づきや想いを、物語のようにお届けします。
料理を通じて、誰かを思うやさしさが広がりますように。
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風邪をひいて気づいた、小さな異変と大きな感謝
風邪の日に、ようやく立ち止まる 両親の来日。大きな寒暖差。母と毎日続いた試作作り。慣れない東京ひとり出張。 最初はいつもの寒暖差アレルギーかな?なんて思っていたのに…。 久しぶりの風邪でした。 熱もなく咳も出ず、くしゃみと鼻水と倦怠感。 「あ... -
アボジとオモニ、ありがとう─父と母が帰る朝に
誰かを見送る日は、なぜこんなにも空気が静かに感じられるのでしょうか。 忙しかった日々の名残が、ふとした瞬間にこみあげてきて、 あれも話せばよかったな、もっと一緒にいればよかったな と、小さな後悔が優しい感謝に変わっていきます。 今日、私の両... -
韓国精進料理と延吉の野菜の記憶
韓国の精進料理(사찰음식)は、野菜の持ち味を最大限に引き出す伝統的な料理です。本記事では、中国・延吉で育った私の食の原風景と、韓国精進料理との出会い、そして新潟での活動を通して感じた「自然とつながる料理」の魅力をお伝えします。精進料理に... -
おこげとお茶漬けがつなぐ記憶
朝、少しだけ冷えた台所で、ふと湯気の立つお茶漬けが恋しくなるとき、ありませんか? 忙しい日でも、心を整えてくれるのは案外こんな“なんでもない料理”だったりするものです。 わたしが日本に来たばかりのころ、不思議なくらいお茶漬けに惹かれました。 ... -
暮らしのまんなかにある、私のアトリエ
昔ながらの家々が静かに立ち並ぶ、小さな農村の集落。 その真ん中に、私のアトリエ─waktak cooking atelier があります。 住宅を兼ねたこの建物は、自分のアトリエ(クッキングスタジオ)が欲しい、という思いから始まりました。 昔ながらの家を建てたのに... -
電車に揺られて思う、私の帰りたい場所。
はじめての一人旅、深夜バスで東京へ 今日は、東京でのレッスン日です。でもいつもの東京とは、少しだけ違う。 普段は家族と車で向かうところを、今朝は、私ひとりで深夜バスに乗って新宿へやってきました。 というのも、今日は息子の運動会。 本当なら一... -
「ママァ〜」の声にイラッとしてしまう私へ。
「ママァ〜、ママァ〜?」が、優しく聞こえる日まで。 5月に入ってから、私は一度も休んでいない気がしている。 いつもより早く目が覚めるのは、心が休まっていない証拠かもしれない。 体内時計より早く起き、まだ薄暗い部屋で目が覚め、しばらくぼんやり... -
誰も来なかったらどうしよう─それでも準備をする朝
朝、障子を開けると、空はどんよりとした灰色だった。風も少し冷たくて、こういう日はどうしても、気持ちも重たくなる。 スマホを手にとって、LINEの登録者数を確認して、インスタのリーチをチェックして、それからカレンダーを見る。来週のレッスンは、ま... -
五観の偈に学ぶ、心を調える韓国精進料理の食卓
─ 新潟・長徳寺で味わう、旬の膳と祈りの時間 ※イベントの募集は終了しております。 こんにちは。waktak cooking class のひかりです。 新潟で野菜や果物を育てて10年。料理研究とレシピづくりを始めて3年になる、韓国家庭料理教師の講師です。 日々、畑で... -
「休まない先生」と呼ばれて─夫だけが知っている、料理教室の舞台裏
─夫である僕から見た、料理教室の舞台裏 彼女は、仕事を休まない。 熱があっても、腰が痛くても、目の下にクマができていても、僕が「今日はやめて寝てなよ」と言っても、「大丈夫」と言って立ち上がる。 「体壊すって」と返すと、ちょっとだけムッとした...